エントレ

普段はエンジニアとして働くNSCA-CPT持ちのパーソナルトレーナーが身体づくりと栄養について解説します。

準備運動(ウォームアップ)の種類について正しい知識をつけよう

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運動慣れしている人も慣れていない人も運動をする前には何かしらの準備運動(ウォームアップ)をすると思います。

しかし、準備運動について正しく行えている人は少なく、ストレッチを準備運動を認識している人も多くいます。

 

ストレッチとは柔軟性を鍛えるトレーニングの一種であり準備運動(ウォームアップ)には適していません。

正しくは準備運動(ウォームアップ)→ストレッチという順番で行われるべきです。

ストレッチについて詳しくは別記事で解説していますので読んでみてください。

 

あわせて読みたい目的に応じた正しいストレッチとは?

 

運動のパフォーマンスを必要としない場合は動的ストレッチやバリスティックストレッチで準備体操としても問題になることは少ないです。

しかし、しっかりと運動のパフォーマンスを出したい、怪我予防につなげたいと考える場合は正しい準備運動について理解する必要があります。

 

そこで今回は正しい準備運動(ウォームアップ)とは何か、解説していきたいと思います。

この記事を通して運動パフォーマンス向上、怪我の予防に役立つ準備運動(ウォームアップ)に関する知識を深めていきましょう!

準備運動(ウォームアップ)とは?

まず初めに理解していただきたいことは、冒頭でもお話した通り準備運動(ウォームアップ)とストレッチは同じ意味でないということ。

 

準備運動は活発な運動を行う前に行う身体の準備を指します。

ストレッチは柔軟性を高めるためのトレーニングの一種です。

 

準備運動を正しく行うことで身体は"これから運動をする"という状態になることができます。

逆に正しく準備運動ができていないと身体はその後の運動でビックリしてしまいパフォーマンスがでなかったり怪我に繋がったりします。

 

準備運動の効果

準備運動によって身体にはどんな変化があるのでしょうか?

準備運動により得られる変化はいくつもありますが、最も大きな身体の変化は深部体温が上昇して筋肉の弾性(伸びたら縮む力)を高めることです。

 

弾性が高まるとストレッチを行わなくてもそれだけで筋肉の柔軟性が向上します。

筋肉の弾性が高まるのは深部体温上昇の結果、筋肉に流れる血流が増加するためなんですが、血流がしっかり流れている筋肉は急な負荷などで損傷しづらくなります。

 

筋肉の柔軟性が向上するということは、つまり怪我予防にも繋がります。

準備運動によって深部体温が上昇すると以下のような効果があるとまとめられています。*1

 

・筋肉への血流増加

・筋粘性の低下

・血液中(ヘモグロビンとミオグロビン)の酸素乖離の促進

・神経伝達速度の向上

・神経受容体の感受性の向上

・身体の代謝によるエネルギー消費率の低下

 

上記の内容を簡単に言うと筋肉が動きやすくなります、また、怪我もしにくくなります。

身体の神経が運動するために活動的になります。

運動で効率よくエネルギーを使うために余計なエネルギー消費を抑えるようになります。

 

これらの変化が身体に起きるとなると運動する場合、正しい準備運動をキチンとやらない理由がありませんよね?

準備運動を正しく行わず怪我をしたら、ちゃんと準備運動しておけば、、、と後悔することになるので確実に準備運動は行いたいところです。

 

ストレッチをやるタイミング

補足の説明としてストレッチをやるタイミングについて解説しておきます。

 

準備体操によって身体は運動の準備を整えます。

そして、冒頭でも説明した通りストレッチはトレーニングの1種です。

 

そのため、多くの方が準備体操の一部であると勘違いしているストレッチは身体が運動する準備が完了してから行うべきです。

つまり、準備体操を終えた後行うのがベストです。

 

また、冒頭で紹介したストレッチの解説記事に登場する静的ストレッチは深部体温を上げる効果はほとんどないため、準備体操としての効果は特に薄いことが分かっています。

 

準備運動(ウォームアップ)の種類

ここまでの解説で準備運動が重要なことは理解いただけたと思いますが、準備運動にはどのような種類があるのかを解説していきます。

大まかには3種類に分けられています。

 

一般的準備運動

準備運動の種類1つ目は一般的準備運動です。

一般的準備運動に分類される運動は大きな筋群が動作する運動が当てはまります。

 

一般的準備運動によって冒頭で説明したような深部体温の上昇、筋肉の柔軟性向上といった身体が運動をするための準備を整えてくれる効果があります。

 

一般的準備運動に当てはまる運動の種類

・ジョギング(ウォーキング) 

・サイクリング

・縄跳び

・ラジオ体操

 

専門的準備運動

準備運動の種類2つ目は専門的準備運動です。

専門的準備運動に分類される運動は、目的の動作と同じ動きを軽い負荷で行う運動が当てはまります。

 

一般的準備運動と異なり、目的の運動で稼働する筋肉をピンポイントで温める運動となります。

目的の動作と同じ動きで準備運動することにより筋肉だけでなく精神的にも準備を整える効果もあり動作が複雑なものほど効果的に働きます。

 

専門的準備運動に当てはまる運動

・(ウェイトトレーニング前の)低負荷でのウェイトトレーニング

・(ダッシュやランニング前の)ジョギング 

 

専門的準備運動で分かりやすい例がウェイトトレーニングです。

ウェイトトレーニングでは狙った部位のトレーニングをする際、始めにかなり軽い負荷で同じ動作を行います。

 

そこでフォームを確認しながら筋肉の深部温度をあげて筋肉がトレーニングの準備をするように意識させるというわけです。

ウェイトトレーニングと同様スポーツよって専門的準備運動を活用したウォームアップを行う場合は多々あります。

 

受動的準備運動

準備運動の種類3つ目は受動的準備運動です。

受動的準備運動とは身体を外部から直接温めるような方法を指します。

 

そのため、厳密には運動をせずに身体の温度を高くする方法です。

受動的準備運動のメリットとして準備運動で疲労することなく身体の深部温度を上げられるので介護やリハビリの場面で利用されることもあります。

 

ただし、スポーツの場面においては実践的でないものが多いので注意が必要です。

 

受動的準備運動に当てはまる運動

・温かいシャワーを浴びる/お風呂に入る

・ホットパック

・マッサージ

 

一般的準備運動はラジオ体操が優秀

準備運動の種類について解説した中で一般的準備運動は私たちが準備運動と聞いて馴染みのある運動が多いと思います。

その中で特に優秀なのがラジオ体操です。

 

www.youtube.com

 

意外に思われるかもしれませんがラジオ体操は13種類の運動からなる全身運動です。

これをしっかりと行うことで準備運動としては十分です。

せっかく準備運動の正しい知識を理解するのであればラジオ体操をマスターしておきましょう!

 

ラジオ体操は動画をみて真似するのが一番かと思いますが、NHKでは丁寧に図解も用意してくれているので活用してマスターしましょう。

ラジオ体操第一./第二図解

 

準備運動を行う際の注意

全ての準備運動の種類に当てはまりますが、準備運動をする際は徐々に負荷を高くすることを原則にしましょう。

徐々に負荷が高くなるということは身体の深部温度や心拍数も段階的に上昇するということです。

 

急激な上昇は準備運動としてはふさわしくないので、目的の運動や自分の身体と相談しながら徐々に負荷を高めるようにしましょう。

 

まとめ

トレーナーとして指導しているときに準備運動しましょう、というと大抵の方がストレッチを始めてしまうことを受けて正しい準備体操についてアウトプットしなくては!と思い立ち今回の記事を作成しました。

この記事を通して正しい準備運動の知識と種類について理解していただければと思います。

簡単にまとめると、

 

・ストレッチは準備運動ではない

・準備運動によって身体の深部温度が上昇して筋肉が動きやすくなり怪我をしにくい状態になる

・準備運動の方法は3種類(一般的、専門的、受動的準備体操)、場面に合わせて使い分ける

・準備運動に絶対はないので目的に合わせた運動を取り入れましょう

 

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*1:Poe, C.M. 1995. Principles of off-ice strength, power, and flexibility training for figure skaters. Skating