エントレ

普段はエンジニアとして働くNSCA-CPT持ちのパーソナルトレーナーが身体づくりと栄養について解説します。

体型を維持しながらバルクアップできるリーンバルク(Lean bulk)とは?

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ルクアップをしようと思ったときどうやって筋肉を大きくするかは指導してくれるトレーナーの方針やあなた自身のモチベーションなどで決めていくことが多いと思います。

多くの場合は体脂肪の増加を気にせず筋肉を大きくする手法(ダーティバルク)が選択されます。

 

しかし、人によっては体脂肪を極力つけたくない、体調の関係で体脂肪はあまり付けられないという方もいます。

そんなとき選択されるのがリーンバルク(Lean bulk)という手法です。

 

リーンバルクを採用することで極力体脂肪を身体に付けずにバルクアップすることは十分に可能です。

今回は体型を維持しながらバルクアップを目指す手法、リーンバルクについて解説します。

リーンバルク(Lean bulk)とは?

リーンバルクとは極力体脂肪をつけないようにしながらバルクアップをしていく手法のことを指します。

リーン(Lean)は英語で引き締まった・脂肪の少ないといった意味があります。

 

リーンバルクとは反対に体脂肪がつくことを気にせずバルクアップすることをダーティーバルクといいます。

リーンバルクは極力脂肪をつけないようにするのでカロリーコントロールやPFCバランスの調整が難しい手法ですが多くのメリットもあります。

 

リーンバルクを採用するメリット

 リーンバルクを採用することによるメリットは以下の4点です。

 

・体型(体脂肪率)を維持しながらバルクアップ可能

・体脂肪増加による悪影響を受けにくい

・長期間のバルクアップが可能

・体重管理しやすい

 

体型(体脂肪レベル)を維持しながらバルクアップ可能

リーンバルクを採用する人のほとんどはこのメリットのために採用しているといっても良いと思います。

大きな体型変化を起こすことなくバルクアップすることが出来るのでダーティバルクのように太った印象を与えずに大きくすることが可能です。

 

コンテストにでるような方が採用する場合は大会が連続している期間で長い減量期を確保できない時に採用されています。

コンテストにでない方でも1年中絞れた体型を維持したい場合に採用する方が多いです。

 

また、徐々に身体のサイズが変わるので服のサイズを調整するのが簡単なのでファッションに気を使う人もリーンバルクで体型を整えていたりすることがあります。

最近ではモデル業などやられている方で脂肪で太くならずにボディメイクしたい時に行うことでも知られています。

 

体脂肪増加による悪影響を受けにくい

ダーティバルクの場合、筋肉と共に体脂肪も多くついてしまうので体脂肪増加による身体への悪影響が懸念されます。

どんなに筋肉がたくさんついている身体でも体脂肪が多ければそれは肥満と同じです。

 

そうすると高血圧や高脂血症といった生活習慣病を発症するリスクも高まってしまいます。

しかし、リーンバルクの場合は体脂肪を大きく増やすことはないので体脂肪による悪影響を受けにくいメリットがあります。

 

長期間のバルクアップが可能

ダーティバルクの場合、体脂肪の増加が早いので長い期間増量することは難しいです。

ルクアップ量も大きいですが体脂肪もたくさんついてしまうためどこかのタイミングでしっかりとした減量期を設定する必要があります。

 

リーンバルクの場合、体型を見ながらバルクアップし続けることができるのでより長期間バルクアップすることができます。

1年のうち体型のピーキング(最も良い状態を作る時期)が必要ないのであればリーンバルクでじっくりバルクアップが狙えます。

 

ただし、同じトレーニングを続けていると成長が停滞(伸び悩み)してしまうのでトレーニング方法は工夫が必要です。

あわせて読みたい:伸び悩みにの対処方法

 

体重管理が容易

リーンバルクでは筋肉と若干の体脂肪が徐々に増加します。

そのため、急激な体重変化を起こさないので体重管理が非常に楽です。

リーンバルク中は摂取カロリーや食事内容にかなり気を使うので目標体重に対してキッチリ合わせやすい手法です。

 

リーバルクのデメリット

メリットだけを見ていると理想的な身体作りの手法に見えてきますがデメリット、というより大変な部分もあります。

それは、ルクアップが遅い(小さい)場合が多いことと食事管理が大変なことです。

 

リーンバルクとダーティバルクでバルクアップ量を比較した場合その差はほとんどないという研究報告もあります。

しかし、リーンバルクでは体脂肪の増加を最小限に抑えるために筋肉が増加するのに必要な栄養素を最小限しか摂りません。

 

筋肉の発達には十分な刺激と十分な栄養が不可欠です。

シビアな食事管理を行うリーンバルクではダーティバルクに比べてバルクアップ量が小さくなってしまう場合もあるということを理解しておかなければなりません。

 

もちろん厳しい食事管理とハードなトレーニングによってダーティバルクと同等のバルクアップ量を得ることは十分に可能です。

 

また、リーンバルクの食事管理は体脂肪をつけないように注意しながら食事を考える必要があるので非常にシビアです。

食事管理の際にはメンテナンスカロリーとPFCバランスについてよく理解しておく必要があります。

 

あわせて読みたい:メンテナンスカロリーとPFCバランスに関する解説はコチラ

 

ダーティバルクとの違い

リーンバルクのメリットデメリットを解説してきましたが、ダーティバルクとはどのような違いがあるでしょうか?

最も大きな違いは食事管理の制限が少ない事です。

 

リーンバルクでは体脂肪の増加を抑えるためカロリー収支の管理はかなり厳しく行います。

ダーティバルクの場合も必要なたんぱく質量や脂質の量は計算したうえで食事を考えます。

 

しかし、ダーティバルクでは必要な量以上を取ることが目的であり上限がほとんどありません。

そのため、リーンバルクで最も精神的につらい食事制限のデメリットをなくすことができます。

 

もちろん、食事制限が緩い分体脂肪は多くつきやすいのであなたのボディメイクの目標に合わせてリーン/ダーティを正しく選択することが重要です。

 

リーンバルクのやり方

具体的なリーンバルクのやり方は個人に合わせて調整する必要があります。

今回の解説ではリーンバルクをやる上で共通する基本的な内容について解説します。

 

リーンバルクは4つのステップで構成されていて4つのステップを1サイクルとして目標の体型に達するまでサイクルを繰り返します。

 

リーンバルクの各ステップ

ステップ1:減量

ステップ2:カロリー量の計算

ステップ3:食事内容の決定

ステップ4:トレーニン

 

リーバルク開始前

具体的にリーンバルクに入る前にいくつか準備が必要です。

 

減量(ステップ1)

ルクアップする前に減量?と思うかもしれませんが、リーンバルク中は体脂肪率を一定のレベルで保つことになります。

そのため、スタート時に20%を超えるような体脂肪率の場合、体型的にダーティバルクをしているのと大差なくなってしまいます。

スタート時の体型によっては1~2ヵ月の短期間減量を行った後にリーンバルクを開始することになります。

 

メンテナンスカロリー+バルクアップに必要なカロリー計算(ステップ2)

リーンバルク中に摂取するべきカロリーは予め計算しておく必要があります。

必要なカロリーは現在の体重を維持するためのメンテナンスカロリーとバルクアップに必要なカロリーを足した総量になります。

 

メンテナンスカロリー

メンテナンスカロリーは現在の自分の身体を維持するのに必要なカロリーであなたの生活習慣などから計算する必要があります。

詳しくは先ほど紹介したメンテナンスカロリーについての解説記事をご参照ください。

 

ルクアップに必要なカロリー

メンテナンスカロリーが計算できたらバルクアップに必要なカロリーを算出したいと思いますが、これが少し難しいです。

なぜなら、筋肉が大きくなるスピードはトレーニング経験などで大きく変わるからです。

 

筋肉自体は1kg増えるのに5,000kcal必要ですがこれをバルクアップするスピードに合わせて割り算する必要があります。

レーニング未経験、運動もほとんどした事がない方とトレーニング経験4年の方では未経験の方のほうが筋肉が大きくなるスピードが何倍も早いです。

 

そのため、一概に何kcal足します!とは決められないのがリーンバルクでカロリー計算する難しいところです。

しかし、何もデータを示さないのは不親切なので、ここではトレーニング経験別の目安を示します。

本来であれば、詳しいカウンセリングをしてから決定する値なので独学でリーンバルクをする方は目安から調整してみてください。

 

レーニング未経験:200kcal

レーニング経験1~2年:150kcal

レーニング経験2~3年:75kcal

レーニング経験4年以上:40kcal

※数字は1日あたりに足すカロリー量です。

 

また、栄養素を吸収する能力は個人差があり、計算どおりの量を吸収できているとは限りません。

この対策としては栄養代謝を検査して計算に取り入れることです。

 

最近では簡単な検査で栄養素の吸収能力を調べてくれるサービスもあります。

筆者のオススメはVitanoteというサービスで健康診断で行う尿検査と同様の検査で簡単に調べられます。 

パーソナル栄養検査「VitaNote」 

自宅で簡単に検査できるサービスなのでトレーニングに活かすめにも検査しておくとグッドです。

詳しくは別記事で解説していますので、より正確なメンテナンスカロリーを調べるためにも是非読んでおいてください。

 

あわせて読みたいパーソナル栄養検査Vitanoteとは? 

 

繰り返しになりますが栄養素の吸収能力がわかったとしても、筋肉を増やすのに必要なカロリー量はあくまで目安なので、この数値を元に実際にリーンバルクを始めて逆に体重が減ったりしてしまう場合はカロリーを増やす調整が必要です。

できれば知識のある方にアドバイスを求めるのが良いです。

 

食事内容の決定(ステップ3)

メンテナンスカロリーとバルクアップに必要な カロリー量を計算できたら食事内容を決めていきます。

食事内容はPFCバランスを基準に考えます。

 

PFCバランスとは摂取するカロリーのたんぱく質・脂質・炭水化物の割合のことを指します。

ルクアップする際重要なのはたんぱく質の量なので必要なたんぱく質量を確実に摂るように食事内容を構成していきます。

PFCバランスについて詳しくは先ほど紹介した解説記事をご参照ください。

 

PFCバランスを計算したらそこから食事メニューを考えます。

メニューを考え始めるとわかりますが脂質と炭水化物の制限が大きくなるためメニューの選択肢はあまり多くありません。

 

基本は高たんぱく低脂質・低炭水化物なメニューになります。

リーンバルクで一番大変な部分はこの食事の選択肢のなさにあると個人的には思います。

朝はコレ、昼はアレ、夜はまたコレといった感じでほぼ毎日同じメニューが続くのは食事の楽しみがなくなるので精神的にかなりきついですががんばりましょう。

 

リーンバルク中

リーンバルクに必要な3つのことを準備できたらいよいよリーンバルク開始です。

 

レーニング(ステップ4)

リーンバルク中のトレーニングは特に気を使う必要はありません。

ルクアップするために通常通りトレーニングメニューを作成してOKです。

 

ただし、長期間(3ヶ月以上)バルクアップする場合は一定期間でトレーング手法を変更するなど伸び悩みに対する対策は必要です。

伸び悩みについては最初の方に紹介した伸び悩みに関する対処方法の記事で詳しく解説しています。

 

体脂肪率調整(ステップ1:2サイクル目スタート)

リーンバルク中は事前に計算したカロリーと食事内容をしっかりまもっていればあまり気を使う必要はありません。

しかし、リーンバルクといっても体脂肪が全くつかないわけではなく徐々に体脂肪が増えていきます。

そこで一定以上の体脂肪率になったら1ヶ月程度の短い減量期を設けて体型を維持するようにしてください。

 

例えば、、、

体脂肪率15%でリーンバルクをスタートして3ヶ月のリーンバルクを行ったところ体脂肪率が19%まで増えてきました。

4ヶ月目のトレーニング中はカロリー量を調整して2-3kgの減量をするように調整します。

 

1ヶ月の減量で15~16%の体脂肪率に調整したところで5ヶ月目から再度リーンバルクの状態に戻します。 

目標の状態になるまでこれを繰り返していきます。

 

リーンバルク終了(1サイクル目完了)

リーンバルクの終了は基本的に目標の体型になったら終了です。

ルクアップトレーニングと短い減量を繰り返して目標の体型を目指しましょう。

体脂肪をあまりつけずに筋肉を大きくしているのでリーンバルク後に大きな減量などは必要ないはずです。

 

まとめ

現在の体型をキープしながらバルクアップできる手法リーンバルクについて解説しました。

 

リーンバルクの場合は効率的なトレーニングメニューの作成よりも、食事管理が大変になってくると思います。

レーニングにあわせたたんぱく質の摂取なども気にする必要があるので精神的に結構タフなバルクアップです。

しかし、解説したようにメリットも多くあるので是非挑戦していただきたいバルクアップ方法です。

 

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