皆さんビタミン摂ってますか?
身体にとって大事な栄養素はたくさんありますが基本は3大栄養素(たんぱく質、脂質、炭水化物)です。
それと並んで重要な栄養素がビタミンとミネラルです。
今回はそのうちビタミンについて解説したいと思いますがビタミンは水溶性と脂溶性の2種類に分けられています。
脂溶性ビタミンについては別途まとめていますので今回は水溶性ビタミンについてまとめたいと思います。
あわせて読みたい:脂と相性のいいビタミン、脂溶性ビタミンについて解説
【この記事で得られる情報】
・水溶性ビタミンについて
・水溶性ビタミンの効率的な摂取方法について
水溶性ビタミンとは?
水溶性ビタミンはビタミンB、Cの2つの分類のビタミンを指します。
ビタミンBについては多くの成分の総称であるためビタミンB群とまとめて呼びます。
そのため水溶性ビタミンは分類上は2種類ですが実際には9種類(ビタミンB群8種類+ビタミンC)です。
ビタミンの語源
ビタミンは最初に発見されたビタミンB1がアミン(Amine)という栄養素で生命活動には不可欠な栄養素ということでラテン語で生命の意味であるVitaという言葉とくっつけてVitamineと呼ばれるようになりました。
~閑話休題~
水溶性ビタミンは文字通り水に溶けやすい性質を持っています。
脂溶性ビタミンと違い脂には溶けにくいので体内には留まりにくい特徴があります。
体内に留まりにくいので大量に摂取しても余剰分はすぐに体外に排出されてしまうため過剰摂取の心配はまずいらないビタミンでもあります。
むしろ体内に留まりにくい分しっかりと摂取しないと十分に効果を発揮できないので積極的に摂取しておきたいビタミンです。
次はそれぞれの水溶性ビタミンがどのような働きをするのか解説していきます。
ビタミンB群
先ほどビタミンBは複数のビタミンBをまとめ呼んでいるとお話ししました。
他のビタミンも複数種類をまとめて呼んでいますがその数は多くても3-4種類です。
ビタミンBは全ての成分を羅列すると20種類程度もあります。
そのため、ビタミンB群と呼ばれています。
今回の解説ではボディメイクに特に影響のある8種類をご紹介します。
ビタミンB1
チアミンの主な役割は糖質をエネルギーに変化させる働きがあります。
糖質からエネルギーを合成する場合解糖系と呼ばれるエネルギー回路を使用して身体はエネルギーを生産します。
解糖系などのエネルギー合成回路についてはケトジェニックダイエットの記事で詳しく解説していますので参照してみてください。
エネルギー合成回路についてはこの後も出てくるので目を通しておくと理解が深まりますよ。
あわせて読みたい:ケトジェニックダイエットの正しいやり方
厳密には解糖系からTCAサイクルというエネルギー合成回路の末端に引き継ぐのですが、この時必要になるのがビタミンB1です。
エネルギー合成の際には特に重要になるビタミンです。
また、ビタミンB群全体にいえることですが不足するとエネルギーや赤血球など身体が活動するのに必要なものがうまく作られなくなるので疲れやすい、貧血気味の身体になってしまうので注意が必要です。
ビタミンB2
ビタミンB2はB1と異なり脂質をエネルギーに変える回路であるβ酸化において利用されることがわかっています。
ビタミンB2をしっかり摂取するとことで脂肪をエネルギーに変換する働きを促進してくれることになります。
ビタミンB3
ビタミンB3はナイアシンとも呼ばれていてニコチン酸とニコチン酸アミドの総称です。
ナイアシンの効果としては善玉コレステロール(HDL)を増やす効果があります。
そのため、脂質異常に対して効果があることがわかっています。
また、大量摂取(1日3g程度)すると心臓血管系の障害に効果があることが分かっていますが、大量摂取すると肝臓に大きな負担がかかるのでナイアシンだけで改善しようとするのはバランスが難しいといえます。
ビタミンB5
ビタミンB5はパントテン酸とも呼ばれていて色々な食べ物に豊富に含まれてるうえ、腸内細菌でも合成が可能なので不足する、ということはまずありません。
ただし、高脂肪食を続けているとパントテン酸が減少することがわかっていてパントテン酸が不足したときの影響としてテストステロンの低下があります。
テストステロンは体内で合成される男性ホルモンの1種です。
テストステロンの体内レベルが高いと筋肥大にとても効果的であることがわかっています。
パントテン酸が不足するとこのテストステロンの合成がうまくできなくなってしまいます。
そのため、ケトジェニックダイエットなどで高脂肪食を続けている場合などに不足しないように注意が必要です。
ビタミンB6
ビタミンB6はピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミンの3つの成分とそのリン酸エステルの総称です。
ビタミンB6が不足するとアミノ酸の代謝がうまくいかず肝臓に負担をかける可能性があります。
アミノ酸はたんぱく質を分解した成分でもあるので代謝がスムーズにいかないとせっかくの栄養が台無しになってしまいます。
そのためにも十分なビタミンB6の摂取が必要です。
ビタミンB12
ビタミンB12はコバルトを含んでいるビタミンの総称です。
多くの種類がありますが、メチルコバラミンやシアノコバラミンなどが含まれています。
ビタミンB12の主な作用は赤血球の合成です。
ビタミンB12はこのあと解説する葉酸と協力して赤血球を正常に合成する働きを促進します。
また、ビタミンB12は葉酸を合成するための材料にもなるので妊婦の方は葉酸と合わせて接触的に摂取したいビタミンでもあります。
ビタミンB7(ビオチン)
ビタミンB7はビオチンのことを指します。
ビオチンの主な作用は中性脂肪に働きかけて数値をさげることや体脂肪を燃やしやすい上体に身体に働きかけることです。
ビオチンによって身体は体内のエネルギーが不足しているように錯覚し体脂肪を燃やすように働きます。
このとき糖新生のように筋肉から分解するのではなく体脂肪から分解するようになるのが特徴です。
ビタミンB9(葉酸)
ビタミンB9は葉酸のことを指します。
一般的に葉酸と呼ばれることが多いのでビタミンB9というとピンと来ない方が多いかもしれません。
ホモシステインというのは体内で発生する物質で増えすぎると動脈硬化などのリスクが高まってしまいます。
また、妊婦の方の場合胎児の神経管閉鎖障害による先天的なリスクを避けるためにしっかりと摂取しておきたいビタミンの1つです。
ビタミンB群が多く含まれる食品
ビタミンB群は非常に多くの成分に分かれているのでこの食品をとればOK!というのは難しいところです。
ただし傾向的に肉類や乳製品などに多く含まれているので積極的にそれらの食品を食べるようにするとよいです。
ビタミンB群のいくつかの成分について多く含まれる食品をご紹介しておきます。
ビタミンB1:豚肉、卵黄、魚類など
ビタミンB2:乳製品、レバーなど
ビタミンB6:全卵、レバーなど
ビタミンB12:肉類、全卵、乳製品など
ビタミンC
ビタミンCはアスコルビン酸という成分のことを指します。
恐らくビタミン、という単語を聞いて多くの人が想像するのはこのビタミンCではないでしょうか?
ビタミンCは非常に多くの作用を身体にもたらすため主な作用を箇条書きにしたいと思います。
それぞれの作用については別途詳しくまとめたいと思います。
・トレーニング効果の向上(テストステロン増加)
・免疫力向上
・活性酸素除去
・美肌効果
・抗ストレス効果
・アレルギー改善
・コラーゲンの合成作用
実は他にもまだあるのですが、このあたりで。
これだけの作用を及ぼす成分なので多くの摂取量が必要です。
しかも、作用の数が多いためどの作用がでやすいかは個人差があります。
作用の個人差があることをビタミンカスケードといい全ての作用を発揮するには大量のビタミンCを摂取することが必要と分かっています。
あわせて読みたい:ビタミンの使用順序、ビタミンカスケードとは?
多く含まれる食品
柑橘系果物、トマト、サツマイモ、ジャガイモ、ピーマンなど
摂取は食事だけでなくサプリメントも効果的に活用
水溶性ビタミンを摂取する際は多く含む食材を積極的に食べてしっかりと補充したいところですが食事だけで必要な水溶性ビタミンを十分摂取できるでしょうか?
答えはNoです。
日本の厚生労働省が示す1日に必要なビタミン量と一般的に日本人が摂取する食事内容から計算されたビタミン類の量を比べると圧倒定期に少ないことが分かっています。
これはビタミンを多く含む食品を積極的に食べるようにしたとしても到底足りる量ではありません。
水溶性ビタミンは体内で合成しやすい成分などもありますが、トレーニングなどで多く消費される場合には積極的な摂取が必要です。
そのため、健康のためにも積極的なサプリメントを活用したビタミンの摂取が推奨されます。
一般のあまり運動しない人でもかなり不足しているビタミンなので運動をしたりダイエットをするような方の場合さらに不足してしまいますのでサプリメントによるビタミン補給は必須といえるでしょう。
サプリメントについては日本のマルチビタミンサプリでも摂取しないよりはマシですが成分配合量が基本的に少ないのでお勧めは海外製のスポーツ向けのマルチビタミンです。
海外製のサプリメントについてはiHerbというサイトが安く購入できるのでお勧めしています。
iHerbの詳しい説明については別記事でまとめていますし、いつでも使える割引クーポンコードも公開しているので是非参照してみてください。
水溶性ビタミンを理解して効率的に健康管理
水溶性ビタミンについて今回は解説しました。
簡単にまとめると、
・水溶性ビタミンはビタミンB群(8種類),Cの9種類
・水に溶けやすい性質があるので生で食べたりスープで煮込む料理などで効率的に摂取可能
・食事からの摂取量は基本的に不足してしまうのでサプリメントを積極的に利用しましょう
脂溶性ビタミンと合わせて身体の調子を整えるのに重要なビタミンですのでしっかり摂取していきましょう。
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