皆さん飲み会してますか?
忘年会やクリスマスなどのイベントでお酒を飲む機会が多いこのシーズン。
年明けにはお正月の親戚同士の集まりや新年会も控えていて食事だけでなくお酒が楽しい時期が続くと思います。
楽しくお酒を飲んでいるとついつい飲みすぎてしまって翌日二日酔いという経験、みなさんもありませんか?
二日酔いの症状の程度にもよると思いますが、二日酔いになると"次は絶対お酒控えよう。"と思いますが、結局飲み会になるとたくさん飲んでしまう方も多いのではないでしょうか?
楽しくお酒は飲みたい、でも二日酔いはいやだ・・・
そんな方のために今回はトレーナー目線で二日酔い対策について解説したいと思います。
今回の記事を通してアルコール分解についての理解を深め、二日酔い知らずの楽しいお酒を楽しんでいただければと思います。
お酒は20歳になってから!
【この記事で得られる情報】
・二日酔いになる原因について
・手軽にできる二日酔いを防止、軽減する方法について
二日酔いの原因
二日酔い対策の解説に入る前に、まずは二日酔いの原因について知っておきましょう。
二日酔いの原因って、酒の飲みすぎでしょ?と言われるとそうなんですが、ここで知っていただきたいのは二日酔いの症状を引き起こす(身体に悪さをする)成分についてです。
アルコールを摂取すると身体はアルコールの主成分であるエタノールを分解するように働き始めます。
分解の過程でアセトアルデヒドという成分が生成されますが、このアセトアルデヒドは毒性が高いため体内に残っていると色々な不快な症状を引き起こします。
このアセトアルデヒドこそが二日酔いの黒幕です。
逆に言えばアセトアルデヒドを身体がしっかり分解することができれば二日酔いの症状は出ないということです。
アセトアルデヒドを分解する成分
アセトアルデヒドを分解するのはアルデヒド脱水素酵素と呼ばれる成分です。
この酵素は遺伝子タイプによって3種類に分類されていて、分解能力がないタイプ、分解能力が低いタイプ、分解能力が高いタイプに分けられます。
日本人の約45%は分解能力がないタイプ(5%)か弱いタイプ(40%)の酵素を持っていて、逆に欧米人は高いタイプしか持っていません。
そのため、日本人は欧米人に比べてお酒が弱いといわれるわけです。
自分がどのタイプの分解酵素を持っているかはアルコールのパッチテストというテストで判定できます。
ちなみに、どの酵素を持っているかは体質的なもののため後から強いタイプの酵素を保有することなどはできません。
そのため、分解能力のないタイプを持っていることが分かっている方は飲酒はできない、と考えてください。
今回の記事の内容に関係なく、いくら飲む練習などをしてもアルコール分解能力が改善することはありません。
今回の記事は分解能力の弱いタイプや強いタイプを持つ日本人の95%のための記事になります。
二日酔い対策
二日酔いを引き起こす原因をよく理解したところで、どのように二日酔い対策していけばよいのか解説していきたいと思います。
長期的対策
飲み会のあるなしに関わらずこの項目の対策を普段から実施することで、実施していない人に比べてアルコール分解能力が高い状態を保つことができます。
筋肉を増やす
筋肉を増やすと、アセトアルデヒドを分解した後に生成される酢酸の分解能力を向上させることが出来ます。
分解酵素がいくらアルコールをアセトアルデヒドに分解してもその先の酢酸を分解する能力が足りないと結局アセトアルデヒドが身体に溜まってしまい二日酔いになります。
筋肉を増やすことでその問題を解決できます。
また、筋肉を増やすと血液量が増えるため身体が受け入れられるアセトアルデヒドの量が増えるため二日酔いになりにくくなります。
筋トレは二日酔いにも効くということですね!
肝機能を高める栄養素を摂取する
分解能力の高いアルデヒド脱水素酵素を保有するタイプの人でも酵素を作り出す肝臓が元気でなければ酵素の数が足りず分解能力が追いつきません。
普段から肝臓を元気にしておくにはやはり栄養摂取が大事です。
肝機能を高めるために必要な栄養素はたんぱく質、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB12ビタミンCです。
これらの栄養素を普段からしっかり摂取しておくことで肝臓が元気になり、分解酵素も十分に作り出されます。
各栄養素を多く含む食品
たんぱく質:肉類、卵、大豆製品、乳製品など
ビタミンA:レバー、にんじん、カボチャ、サツマイモ、卵黄など
ビタミンB1:豚肉、卵黄、魚類など
ビタミンB12:肉類、卵、乳製品など
ビタミンC:柑橘類、ピーマン、トマト、メロンなど
たんぱく質についてはプロテインサプリを活用するのも良いです。
トレーニングをしていない人でもたんぱく質を十分に摂取することで身体の機能が正常に保たれるためです。
プロテインの効率的な飲み方や種類については別記事で解説しています。
分解酵素の材料となる栄養素を摂取する
肝機能を高める栄養素と関連しますがアルデヒドの分解酵素の材料となる栄養素を摂取しておくことで酵素を作り出しやすくしておくことも重要です。
アルデヒド脱水素酵素はビタミンB3(ナイアシン)を材料につくられるNADと呼ばれる成分から作り出されます。
つまり、ビタミンB3をたくさん摂取しておけば分解酵素もしっかり作り出されるわけです。
ビタミンB3を多く含む食品は肉類、レバー、魚類などですが、食品から摂取する分でも普段の生活では不足しませんが、アルコール摂取が増える時期には積極的に摂取しておきたいところです。
サプリメントの力を借りるという手もあります。
飲み会直前にできる対策
長期的対策を講じていても飲み会の前にさらなる対策を講じておきたいと考える方は多いと思います。
アルデヒドの分解酵素を飲み会当日に急激に増やすことは難しいですが、対策はいくつかあります。
飲み会サプリメントを摂る
これは定番の対策だと思いますが、コンビニなどで販売されているウコンなどのサプリメントを摂取するのも1つの対策となります。
サプリメントによって狙いは多少違いますが、肝機能の向上、アルコール分解酵素やアルデヒド分解酵素の材料となる栄養素の配合など良く考えられて作られているのでお守り代わりに摂っておくといいと思います。
乳製品、柑橘系の果物を食べておく
乳製品は脂肪分が胃を保護してアルコールによる炎症を緩和してくれます。
胃が炎症を起こすとアルコールの吸収を胃でせき止められず吸収が一気に進んでしまいます。
柑橘系の果物などはクエン酸が肝機能を一時的に高めてくれるのでアルコールの分解能力を向上させる効果があります。
飲み会中にできる対策
飲み会が始まってからでもできる対策もあります。
一気飲みしない
アルコールの分解は少量ずつなら対応しきれますが急激に体内に取り込んでしまうと分解能力を超えてしまいアセトアルデヒドが残りやすくなります。
楽しく飲むのもよいですが、一気飲みやハイペースでの飲酒は控える必要があります。
油モノを先に食べる
直前の対策でも解説しましたが脂肪分が胃を保護してくれるのでアルコールをたくさん飲む前に油モノを食べておくだけでも効果があります。
また、飲み会中に長期的対策や直前にできる対策で出てきたような食品を積極的に食べるようにするだけでも効果があります。
水分を摂る
お酒自体は飲み物ですが含まれているアルコールは利尿作用によって身体を脱水症状に追い込んでいきます。
脱水は身体の機能がうまく働かなくなるため水分補給は非常に重要です。
水分量の目安としてはお酒と同じ量の水分を摂ることですが、小まめに飲むのは難しいかもしれません。
そうした場合はトイレに立つ場面などでお冷を頼んでおいてそれを飲む、とするだけでも大分違います。
飲み会後~就寝前にできる対策
飲み会後も抜かりなく対策することでアセトアルデヒドの分解を加速させ二日酔いを防ぐことが出来ます。
糖質を摂る
アルコールの分解からアセトアルデヒドの分解まで身体が働くのに糖質によるエネルギーが必要です。
果物などに含まれる果糖は急速に体内でエネルギーとして利用されるので糖質摂取にオススメです。
水分を摂る
飲み会中の対策同様、水分の摂取は継続的に必要です。
糖質の摂取もあわせるとスポーツドリンクを飲むことも効果的です。
ただし、スポーツドリンクとアルコールを同時に飲むとスポーツドリンクの吸収速度にのってアルコールも吸収されてしまうのでスポーツドリンクを飲む際はアルコールの摂取が完全に終わってからにしましょう。
それでも二日酔いになったら、、、
ここまでの対策をすれば二日酔いにはほとんどなることはありませんが、それでも二日酔いになる場合はあります。
そうした場合は、水分と糖質を摂取しながら症状が治まるのを待つか、消化器科にかかって症状を抑える処方してもらうのが対策となります。
できれば対策によって二日酔い知らずでお酒を楽しめればよいですが!
まとめ
今回は二日酔いになりにくくするための対策を解説しました。
普段はあまりお酒を飲まない筆者ですが今回解説した対策を意識しているため、それなりの量を飲んでも二日酔いにはなりません。
また、普段からトレーニングのために栄養素をしっかりと摂取しているので自分が持てるアルコール分解能力は常に最大になっていると考えられます。
トレーナーとして栄養の勉強をしていたよかった、と感じる場面でもあります。
飲酒が連続すると肝機能などが低下しやすいので今回解説した内容を実践してより楽しくお酒を飲んでいただければと思います!
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