エントレ

普段はエンジニアとして働くNSCA-CPT持ちのパーソナルトレーナーが身体づくりと栄養について解説します。

アミノ酸スコアの新たなたんぱく質評価基準DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)とは?

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皆さん筋トレ、ダイエットしてますか?

身体作りにしろ健康管理にしろ普段食べるものに含まれる栄養素の質が高いものを積極的に食べたいところです。

 

簡単に”質の高い”といいますが、何を持って質が高いとえるか分かりづらいですよね?

ある栄養素がたくさん含まれていればよいのか、色々な栄養素が含まれているのがよいのか、、、

 

栄養の専門家ではない方にとって食べ物の質の高さを判断するのは難しいです。

では、栄養素をスコア形式で簡単に判断できるとしたら良いと思いますよね?

 

全ての栄養素についてスコア化するのは残念ながら難しいですが、身体にとって重要な栄養素であるたんぱく質についてはスコア化の研究が進んでいます。

たんぱく質は身体の中ではアミノ酸に分解されて利用されるので、人に必要なアミノ酸20種を必要な量に対してどれくらい含んでいるかをスコア化したものがアミノ酸スコアとして利用されています。

 

あわせて読みたいアミノ酸スコアとは? 

 

アミノ酸スコアについては既に当ブログでも解説していますが、今回解説したいのはアミノ酸スコアよりさらに進んだ評価方法であるDIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)についてです。

 

DIAASについて理解することでより効率的にたんぱく質を摂取してボディメイクに活かしましょう!

DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)とは?

DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)はdigestible indispensable amino acid scoresの略でアミノ酸スコアに消化吸収効率に関する要素を加えたスコアを指します。

冒頭の説明で紹介したアミノ酸スコアの記事を読んでもらうとわかりますが、アミノ酸スコアでは食べ物に含まれるアミノ酸のバランスによってスコア化されています。

 

アミノ酸スコアの高い食べ物でも食品によって消化吸収効率の良いものと効率の悪いものがあります。

同じアミノ酸スコアでも消化吸収効率のよい食品の方が効率的に体内で利用されることは明らかかと思います。 

 

DIAASを参照することで体内でたんぱく質を寄り効率的に活用できる食べ物を知ることができます。

栄養素の効率的な摂取はスポーツの世界では重要なのでプロスポーツの世界を中心にアミノ酸スコアに変わって認知が広がっています。

 

DIAASが本格的にたんぱく質の評価基準として認められるようになったのは2013年に発表されたFAO(国際連合食糧農業機関)のレポートでPDCAASに変わる基準として利用するべきと記されたことによります。*1

それまではたんぱく質の消化吸収効率も加味したアミノ酸スコアはPDCAASを推す流れでした。

 

PDCAASとは? 

急にでてきたPDCAAS(protein digestibility corrected acmino accid score =たんぱく質消化吸収率補正アミノ酸スコア)ですが、アミノ酸スコアに対してたんぱく質の消化吸収効率を考慮した評価基準です。

DIAASはFAOによるレポートから推奨されていますが、PDCAASはWHO(世界保健機関)とFAOの共同で推奨していたものでした。

 

PDCAASよりもDIAASを推す理由

スコアのつけ方に違いがありますが、なぜDIAASを推奨するのでしょうか?

主な理由として2つが挙げられています。

 

1つ目はスコアが100で切り捨てられる点です。

PDCAASは評価されるアミノ酸で最も低い評価のものが100を超えるとスコアが100で切り捨てられてしまいます。

そのため、食品同士でより効率の良いものを探そうとするとスコア100同士の食品ではどちらが適しているのか判断することが出来ません。

 

その点、DIAASでは100以上のスコアの場合でも数値どおり表記するため食品同士で比較する際役立ちます。

 

2つ目はたんぱく質の消化率評価にラットを用いている点です。

ラットを用いた消化率評価は人に置き換えようとすると消化回路の違いからあまり正確ではありません。

また、PDCAASでは糞便中のたんぱく質から評価するため消化率に関係ない大腸にいる細菌の影響を受けます。

 

DIAASではより人の消化回路に近い構造を持っている豚を使った評価を行います。

また、評価に使う消化物は大腸の影響を受けない小腸から回収するのでPDCAASよりも人の消化率に近い評価が可能というわけです。

 

DIAASによる評価の優位性を示す報告としては2017年にイリノイ大のレポートがあります。*2

このレポートでは動物性・植物性たんぱく質を4種ずつPDCAASとDIAASで比較してDIAASの方が正確に評価できているということを示しています。

 

DIAASのリスト化

アミノ酸スコア同様、活用のためにはそれぞれの食品を測定したリストが必要です。

しかし、まだ測定された食品は少なく、乳製品や大豆などの食品が高いスコアを示していることぐらいしかわかっていません。

 

リスト作成に積極的なのはIDF(国際酪農機関)なので、IDFからの今後の発表が気になるところです。

 

まとめ

アミノ酸スコアの新しい評価基準であるDIAASについて解説しました。

普段の生活に取り入れるにはまだ測定結果の拡充など課題もありますが、スポーツや筋トレをする人を中心に健康管理のために広がっていく可能性の高い評価基準なので是非この機会に知っておきましょう。

 

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*1:Report of an FAO Expert Consultation, Dietary protein quality evaluation in human nutrition, FAO FOOD AND NUTRITION PAPER, 92, (2013)

*2:

Values for digestible indispensable amino acid scores (DIAAS) for some dairy and plant proteins may better describe protein quality than values cal... - PubMed - NCBI