エントレ

普段はエンジニアとして働くNSCA-CPT持ちのパーソナルトレーナーが身体づくりと栄養について解説します。

Zion WilliamsonのNIKEシューズ(PG2.5)破壊騒動に見る道具の寿命の考え方

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スポーツをしていると何かしらの道具は必要ですね。

野球にしろサッカーにしろそのスポーツに適した道具が必要です。

 

筆者が愛してやまないバスケットボールも例外ではありません。

バスケットボールの場合は最低限必要な道具はそう多くはありませんが、最も気を使うのはシューズです。

 

シューズは消耗品ですが激しい動きを繰り返すバスケではとても大事な道具です。

そのため、怪我を予防するためにもシューズの寿命を正しく見極めて新しいものを使っていくことが重要です。

 

また、自分に合ったシューズを選ぶことも大切です。

今回それを考えさせられる騒動があったので記事にして改めてスポーツにおける道具の重要性を考えていきたいと思います。 

Zion WilliamsonのNIKEシューズ破壊騒動

今回記事を作ろうと思ったきっかけになった騒動についてまずはまとめておきたいと思います。

今回の騒動はアメリカのカレッジバスケ(NCAA)のDuke大学とNorth Carolina大学の試合で起きました。

 

DukeとNorth Carolinaはライバル関係にある大学で日本でいうと早慶戦のような感じが近いかもしれません。 

騒動の発端となる事件が起きたのは試合開始してわずか30秒程しかたっていない試合の冒頭です。

 

Duke大所属のZion Williamsonという次のNBAドラフトで1位指名確実と言われる人気選手が方向を切り替えるために着地した際、シューズが破けて足がシューズを突き破るという現象が起きてしまいました。

 

分かりやすい映像がありますのでご確認いただければと思います。

www.youtube.com

 

一瞬、何が起きたの?という感じですが 左足がシューズを突き破っています。

Zionはシューズを突き破った時にバランスを崩して右ひざを捻挫、幸い軽度の怪我だったようですが試合には戻りませんでした。

 

これをきっかけにNBA選手や関係者も巻き込んで様々な議論を呼びます。

まず、選手が突き破ってしまうようなシューズを作ったとしてNIKEの株価は急落、2%以上も下落してNIKEは日本円で1,000億円以上の損失を出しました。

 

NBA選手の中には、怪我の治療が済んだらNBAドラフト(今年の10月)まで大学の試合には出ないでNBAでプレイする準備をするべき、といった声明をだす選手もいたぐらいです。

また、大学がカレッジバスケを興行として大々的に取り上げすぎではないか?といった論争まで起きました。

 

アメリカのカレッジバスケットボールリーグであるNCAAは最高峰のプロリーグであるNBAに負けず劣らず人気のバスケットボールリーグで多くの観客が詰めかけます。

特に今回の組み合わせのように人気の対戦ではチケットがプレミア化して転売されたりするほどです。

 

今回のDuke対North Carolinaの試合の転売価格は約3,000ドル(約33万円)にも跳ね上がっていたそうです。

しかも今回の試合はバスケ好きで知られるオバマ元大統領も観戦に訪れるほど注目されていた試合です。

 

騒動から1週間以上が経ち現在は沈静化していますが、1人の大学生選手がシューズを突き破ったことでプロ選手や大手スポーツメーカーに大きな影響を与えることになったのは事実です。

 

さて、今回の騒動で筆者が注目したのはなぜZionはシューズを突き破ったのか?という事と回避することはできなかったのか?ということです。

 

なぜシューズを突き破ったのか?

それではなぜZionがシューズを突き破ったのか考察していきましょう。

まず、今回の件でシューズが壊れた理由としてZionの脚力が人間離れしすぎていたとか、不良品だったとか色々言われています。

 

しかし、筆者が考える理由は、使用を重ねたことによる耐久性の低下、つまりシューズの寿命と考えています。

なぜ寿命だと考えるのか?それはシューズの状態から推測することができます。

 

↓の画像はシューズを突き破った直後のシューズを映した写真ですが、ソールがある程度消耗していることがわかります。

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バッシュを見慣れていない方にはちょっと分かりづらいと思うので新品のソールの画像も載せておきます(色違いですが)。

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シューズのソールは粘性の高いラバー素材でできており使用に伴って徐々に磨り減っていきます。

一般的な体格(170cm、60kg程度)の方なら毎日のように練習で使っても半年~1年は持ちます。

 

画像をみるとそこまで磨り減っているようには見えませんが今回シューズを突き破ったZionの体格は6.7フィート(201cm)、284ポンド(約130kg)とNBA選手と比べてもかなりガッチリしている体格です。

そんな選手が垂直に1m以上跳躍したり、キレッキレのクロスオーバーを決めたりするのでそれを支えるシューズの負担は半端ではありません。

 

そんな負荷に耐えながらシューズのソールが画像の程度まで磨り減っているということは1ヶ月以上は使用されている可能性があります。

 

シューズの負荷を想像しやすくするため、参考までにZionの高校生の時のハイライト映像を貼っておきます。

www.youtube.com

 

Zionのプレイによってシューズが受ける負荷は常人の何倍も大きいため同じシューズが一般人のように半年も持つとは考えられません。

実際、NBAでは試合ごとに新品を履き替えたり長くても1週間程度履いたら新品のシューズに履き替えるようにするのが一般的となっています。

 

そのため、たとえ1ヶ月程度の使用でもシューズは負荷によって耐久性が限界を迎えていたと考えるのが自然かと思います。

NBA選手と同等以上の体格を持つZionもNBA選手同等のケアをするべきですが彼はまだ大学生のためそう頻繁にシューズを履きかえるのはプロと違い経済的な負担が大きいです。

 

もちろん、シューズ自体はNIKEがスポンサーとなって提供しているもののNBAクラスのケアは期待できないというのが現実でしょう。

そうすると、ある程度消耗したシューズでも履き続ける必要があり、シューズの寿命に気づかず突き破ってしまったと考えることができます。

 

道具の寿命は使えなくなるまで、ではない

スポーツに限らず道具を大切に使う、ということは一度は教わることかと思います。

そこで多くの人が勘違いしやすいのは道具の寿命というのは道具の持つ機能が使えなくなったらと考えることです。

 

今回のZionのシューズ破壊の騒動に当てはめた場合、シューズを突き破ってシューズとして使えなくなることが寿命、と考えてしまいます。

しかし、それは寿命と同時に怪我や事故のリスクが増大するということを示しています。

 

事実Zionはシューズを突き破って右ひざを怪我してしまいました。

これは正しい道具の寿命といえるのでしょうか?

 

筆者としてはこの考えには賛同できません。

 

道具というのはあくまで要求された機能を果たせることで道具として満足します。

そのため、筆者が考える道具の寿命は道具の機能が低下したと感じたときと考えています。

 

どの程度機能が低下したら寿命と考えるかは難しいところですが、要求している機能に合わせて柔軟に考えていく必要があると思います。

シューズにあてはめると、アッパーのヘタリやソールの前足部の反発が弱くなったと感じたら寿命と考えています。

 

そのため、見た目が綺麗だろうが寿命だと思ったら容赦なく試合では履きません。

筆者の体格も日本人としては大きめなので(180cm、95kg)バスケットボールにおいてはシューズが唯一の防具ということもありシビアに考えています。

 

寿命になったと感じたシューズは強度の低い練習(シューティング)や普段履きに使うようにします。

つまりバスケでは寿命だが、他の用途ではまだ寿命ではないので使いまわす、ということですね。

 

せっかく買ったシューズですから使えるところで使って出来る限り天寿を全うしてほしいと考えるのは筆者も同様です。

ただ、スポーツにおいては怪我のリスクが増えるようなことはできないのでしっかりと寿命の判断をしていきたいところです。

 

まとめ

 今回はZionのシューズ破壊騒動を見て、道具の寿命について再度考えるきっかけになると思って記事にしました。

日本人はモノを大切に扱う傾向にありますが、スポーツにおいては怪我のリスクを増やすのは得策ではありませんので道具の寿命についてうまく考えていきたいところです。

 

実際にはお財布事情などもあるので完全に満足するのは難しいかもしれませんが、考えが頭の隅にあるだけで怪我のリスクは減ってくると思います。

 

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