皆さん筋トレしてますか?
トレーニングを頑張る人にとって普段から摂取する栄養素について気を使うことは効率的に身体を鍛えるために重要な要素です。
一般的に身体に良いとされる食べものは沢山ありますがどれが自分の身体に最も必要なのか見極めるのは大変です。
特に筋肉の発達の材料となるたんぱく質の"質"について気にかけて摂取することはトレーニング成果を最大限高めるために知っておきたいところです。
たんぱく質の質の高さを一定の評価基準に従って数値化したものがあるとしたらとてもありがたいと思いませんか?
実はそのようなたんぱく質の質を数値化した指標としてアミノ酸スコアというものが存在します。
今回はそのアミノ酸スコアについて解説をしていきたいと思います。
身体にとって質の良いたんぱく質を持った食べ物は何なのか理解していただければと思います。
【この記事で得られる情報】
・アミノ酸スコアについて
・アミノ酸スコアを活用した食事方法について
- 【この記事で得られる情報】
- アミノ酸スコアとは?
- アミノ酸スコアの高い食品
- アミノ酸スコアが低い食品の活用
- アミノ酸スコアの注意点
- 以前はプロテインスコアと呼ばれていた
- アミノ酸スコアを理解して効率的に栄養摂取
アミノ酸スコアとは?
アミノ酸スコアは簡単にいうとたんぱく質の質の高さを示す指標です。
たんぱく質の質を100点満点でスコア化したもので数値が高いほど質の高いたんぱく質を持つ食べ物であるということになります。
スコアの高さは食品に含まれる必須アミノ酸のバランスで決定されます。
必須アミノ酸のバランスをスコア化
アミノ酸スコアを算出するのに計算に利用する成分は食べ物に含まれている必須アミノ酸です。
食べ物に含まれる必須アミノ酸が身体が要求する量の何%を満たすかによってスコアが決まります。
身体が要求する量についてはFAO(国際連合食糧農業機関)、WHO(世界保健機関)、UNU(国連大学)が共同で研究し、1985年に最新の数値を発表しています。*1
最新のアミノ酸スコア基準
イソロイシン:180mg
ロイシン:410mg
リジン:360mg
トレオニン:210mg
トリプトファン:70mg
バリン:220mg
ヒスチジン:120mg
必須アミノ酸について詳しくは5大栄養素の記事で詳しく解説しています。
スコアを付ける際は必須アミノ酸の平均や最大値をスコアとするわけではなく最も低い割合の必須アミノ酸がスコアとなります。
つまり、9種類ある必須アミノ酸のうち8種類が100%以上身体の要求を満たす場合でも、1種類が60%しか要求を満たす量を含まなければアミノ酸スコアは"60"ということになります。
そのため、アミノ酸スコアが100というのは必須アミノ酸を私たちの身体が要求する量に対して100%の必須アミノ酸を含んでいるということになります。
アミノ酸スコアの高い食品
優秀なアミノ酸スコアを持つ食品の多くは動物性たんぱく質を含む食品です。
逆に植物性たんぱく質を含む食品はアミノ酸スコアは低くなる傾向にあります。
アミノ酸スコアの高い食品
スコア100:牛肉、鶏肉、豚肉、馬肉、アジ、鮭、イワシ、牛乳、卵、ヨーグルトなど
アミノ酸スコアの低い食品
スコア80台:豆類など
スコア60台:白米、玄米など
スコア50台:アーモンド、ナッツ、ゴマなど
全ての食品に当てはまるわけではありませんが肉⇒高スコア、穀物類⇒低スコアという認識で良いかと思います。
ただ気を付けておきたいのはスコアが低いから栄養素が低いといわけではないということです。
あくまで必須アミノ酸の中で基準に対して低い割合のものがあるというだけで食品としての栄養価が高いことはよくあります。
他の必須アミノ酸は十分な量を含有している場合やアミノ酸以外の栄養素が高栄養価の食品は沢山あるのでアミノ酸スコアだけを見て食品を選ぶとあまり効率的とは言えません。
アミノ酸スコアが低い食品の活用
実はアミノ酸スコアが低い食べ物でも低くなっている必須アミノ酸を他の食品で補ってあげることで優秀なアミノ酸スコアとして見ることができます。
代表的な例でいうと米と大豆です。
米はリジンという必須アミノ酸が少なく大豆はメチオニンという必須アミノ酸が少ないですが逆に米はメチオニンが多く大豆はリジンが多く含まれているので合わせて食べることでアミノ酸スコアは100となります。
色々な食品のアミノ酸スコアをよく知ることでこういった食べ合わせによる補完も可能になります。
アミノ酸スコアの注意点
アミノ酸スコアの換算は食品の質量当たりではなく窒素1gあたりの数値となっています。
食品に含まれる窒素の量は食品を水などで薄めたとしても変わりません。
つまり極端な話ではありますがヨーグルトを水で何倍に薄めてもアミノ酸スコアは100のままです。
単位質量あたりの栄養素は薄まっていますが食品全体としてはスコアは変わらないということには注意して活用したいところです。
以前はプロテインスコアと呼ばれていた
アミノ酸スコアは前身のスコアがあり、プロテインスコアと呼ばれていました。
アミノ酸スコアとの違いは身体が要求するアミノ酸の量が違います。
最初に発表されたのは1955年FAOが算出した数値を使ってスコアが計算されていました。
当時の計算では卵は100ですが、大豆は56となるなどアミノ酸スコアに比べると厳しい計算方法だったことがわかります。
最新のアミノ酸スコアPDCAAS
1990年にはアミノ酸スコアに消化吸収性を加味したPDCAAS(たんぱく質消化性補正アミノ酸スコア)という新しいアミノ酸スコアも発表されていますが、あまり研究が進んでおらず(リストに登録されている食べ物が少ない)普及もしていないようです。
アミノ酸スコアを理解して効率的に栄養摂取
今回はたんぱく質の"質"を測るアミノ酸スコアについて解説しました。
アミノ酸スコアは食べ合わせについて解説した通り、100だからOK、100未満だからいらない、というわけではなくうまく食品を選択して理想的なバランスでたんぱく質を身体に取り込みたいところです。
また、食品の食べ合わせによってもスコアは変わるので1食あたりのアミノ酸スコアで考えるようにするとダイエットでもバルクアップでも効率的に成果を得られるようになることは間違いないでしょう。
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