エントレ

普段はエンジニアとして働くNSCA-CPT持ちのパーソナルトレーナーが身体づくりと栄養について解説します。

競技パフォーマンスを上げるためのトレーニングとは?

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皆さん筋トレしてますか?

球技や対人スポーツといった競技をする方がトレーニングを行う場合、目的は競技パフォーンスアップにあることが殆どだと思います。

そのため、身体の外観よりはトレーニングによって得られる競技パフォーマンスへの影響を重視してトレーニングを行うことになると思います。

 

例えばジャンプ力を上げるためにレジスタンストレーニングとしてスクワットを行う場合のジャンプ力への影響やクリーン系エクササイズを行う場合のジャンプ力への影響です。

どちらもジャンプ力の向上が見込まれるエクササイズですが身体的にどのように影響があってパフォーマンスアップに繋がるかよくわかっていない方も多いと思います。

 

そこで今回はトレーニングと競技パフォーマンスへの関係性について解説したいと思います。

この記事を通してトレーニングをやることが目的となっていないか確認いただければと思います。

【この記事で得られる情報】

・トレーニングの特異性と過負荷の関係について

・競技パフォーマンスを上げるにはトレーニングの特異性をどのように考えるべきか

レーニングの特異性

レーニングの特異性とはそのトレーニングにより身体に与える影響が限定的であるかどうかを指します。

 

特異性の高いトレーニングほど実際の競技動作に近くなっていて、スキルの向上を目的とするような複雑なメカニズムで行われるコトが多いです。

逆に特異性の低いトレーニングはBIG3に代表されるような力学的に過負荷をかけやすいメカニズムで行われるコトが多いです。

 

普段私たちが行っているレジスタンストレーニングと呼んでいるエクササイズも動員される筋肉や関節の数の違いからある程度特異性を持つものもあれば特異性を犠牲にしたクラシカルなものまで様々です。

例えば、冒頭で出てきたスクワットとクリーン系のエクササイズではクリーン系の方が動員される筋肉も多く複雑なメカニズムで行われ特異性がある程度高いと言えるでしょう。

 

特異性の高いトレーニングほど狙う効果が限定的でより競技動作に近い動作になるため競技動作との類似性と特異性は以下のような関係で表されます。

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バスケットボールの動起きを例に考えてみましょう。

スクワットやデッドリフトのようなトレーニングは競技動作との類似性は薄いと言えます。

そのため特異性は低いと言えますがレジスタンストレーニングとしてより大きな負荷をかけ筋力向上が期待できます。

 

一方でドリブルを突きながら身体を押してもらいそれに耐えるようなトレーニングは競技動作にかなり近い動きで特異性が高いと言えます。

実際の試合で身体を接触させながらドリブルをつくようなスキルの向上を期待することができます。

その代わりこのトレーニングの動作にかけられる負荷はドリブルを突きながら耐えられるレベルになるため大きな負荷をかけて行うことは難しいと言えます。

特異性が高いトレーニング=パフォーマンスアップ

特異性の高いトレーニングの方がトレーニングの特性上パフォーマンスアップに直結することはほぼ間違いないと言えるでしょう。

実際の競技動作に近い動きであることから試合のイメージもしやすいため競技的認知や判断といった能力の向上も期待できるからです。

 

ただし、特異性の高いトレーニングを精度高くこなすには基礎筋力やある程度の動作効率の良い身体操作を身につけておく必要があります。

これらを鍛えるには特異性の低いレジスタンストレーニング で身体の土台を作っておく必要があります。

 

バスケットボールでいえばどんなにリバウンドの練習をしても基礎筋力が低いままでは制空権を取れるような高い位置でのリバウンドは困難です。

高く飛ぶためにはジャンプに必要な骨格筋の出力を上げる必要があります。

一方で特異性の高いリバウンドのトレーニングを積むことでスクリーンアウトや空中でボールを奪い取るような技術は確実に身につく、といった具合です。

 

そのため、キチンと目標を設定したうえで基礎筋力を向上させる場面と身体操作の効率を向上させる場面を設けることで競技動作の向上=パフォーマンスアップに繋がると言えるでしょう。

 

このことを理解しないままひたすらレジスタンストレーニングだったりドリブル練習だったりを繰り返しても思ったような成果が得られない可能性があります。

レーニング自体が練習の目的となりパフォーマンスアップに繋がらないパターンがこれです。

 

実際にトレーニング指導をしている方にもそういった認識の方がいたので指導する側としては意識の軌道修正を含めて注意する必要があると感じています。

具体例としてウエイトリフティング動作が競技パフォーマンスアップのために経る段階についてTwitterでツイートしています。

特異性の罠に気を付ける

特異性についてだけ理解しているとそのトレーニングに可能な限り負荷をかける方が基礎筋力も向上してより良いのでは、と考える方が一定数います。

しかし先述した通り特異性の高いトレーニングは競技動作にかなり近い特性から大きな負荷をかけるこに向いていません。

 

無理に負荷をかけてトレーニングをしているとレーニングの目的から大きく逸脱してしまい目標に対して成果が得られない"特異性の罠"に陥る可能性があります。

 

例えばバスケットボールでシュート率向上を目的にスキルトレーニング(パスキャッチからシュート、ドリブルからシュートといった内容)をしていたとします。

ここでシュートに必要な筋力も鍛えるために手首や足首にウエイトを巻き付けてトレーニングするとシュート率も向上しシュートに必要な筋力も向上するでしょうか?

 

答えはNOと言える可能性が高いです。

何故なら実際の競技動作で手首や足首に負荷をかけてシュートを打つことはないので負荷がかかった状態で打つシュートは実践とはかけ離れてしまう(特異性の低下)からです。

また、手首や足首につけられる程度の重さのウエイトでは筋力向上させるほどの負荷をかけることは難しいです。

そのため、実践を想定したシュート率の向上は見込めず筋力向上も見込めないという結果になりかねません。

 

こうならないように筋力不足はスクワットなどのレジスタンストレーニングでしっかりと向上させます。

加えてシュートスキルはシューティングをしっかり反復しておく方がパフォーマンスアップに繋がるでしょう。

 

パフォーマンスアップの面で見ると一石二鳥を狙わずそれぞれの面をしっかりと深堀したほうが特異性の罠に陥らずに済む可能性が高いです。

レーニング転換のタイミングが難しい

ここまでの解説で競技パフォーマンスを向上させるにはレジスタンストレーニングのように特異性の低いトレーニングとスキルトレーニングのように特異性の高いトレーニングはきちんと分けて反復した方がいいことはご理解いただけたと思います。

しかし、競技をしている以上シーズンがあるわけで年間を通してレジスタンストレーニングもスキルトレーニングも並行して同じボリュームで行うことは難しいと思います。

 

そこで重要になってくるのがトレーニングボリュームの転換です。

オフシーズンのタイミングであればスキルよりも基礎筋力の向上に努める余裕がありますし、オンシーズンであればトレーニングによる故障の懸念を回避するためスキルトレーニング中心になると思います。

これらのトレーニングボリュームをうまくコントロールすることができれば長い目で見たとき競技パフォーマンスを効率よく向上させることができるでしょう。

 

そのためにはトレーニングプログラムについて熟知した指導者の存在が不可欠です。

もちろんアマチュアの広い裾野で適切に指導できる方が必ずいるとは限りませんが試合の直前に激しいレジスタンストレーニングをやるようなことは避けるぐらいの認識はもっておけるようにしたいところです。

 

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